親兄弟など親族の精子で体外受精・顕微授精に思う正直な感想

実父の精子提供で体外受精し173人が誕生

Modest Life管理人のひなたです。

ニュース記事にもなっていましたが長野県の病院で、実父の精子と妻の卵子を用いて体外受精を行って妊娠し、出産に至り、現在では173人の赤ちゃんが誕生したということが伝えらえれていました。

一言でいうならば

『不妊治療の過酷さ』というものが如実に表されるというか、、、他人が何を言おうが一人一人の考え方、不妊治療への向き合い方、なぜ子供が欲しいのか、、、、様々な問題がある中で、苦しんで出した結論の内容だと思います。

男性不妊、、、特に無精子症である場合は、自然妊娠が不可能です。

その時、当事者、夫婦、家族、、、、色々な考えや思想や、そしてその家族や個人の常識や非常識が入り組んで、、、悩みに悩んで出した結論であるはずで。

不妊治療の費用は○百万円かかる、とか言われる世の中で、実父から提供を受けた体外受精、、、このニュースについて私が思ったことをつらつらと書かせていただきたいと思います。

201601-19

不妊治療を経験したからこそ

さて、最初に、というか、なんというか。

正直に言って、この記事は私の心にこたえたんです。

けっこう。

というのも、この記事自体は2、3日前にさらっと読んだので、内容はざっくりとは知っていました。ヤフーニュースだったかな。トップでトピックにもなりましたから、もちろん読んでいました。

2,3日前に最初に読んだ私の感想は、

『お父さんかぁ、、、、やっぱり無精子症だと親族での精子提供は頭をよぎるよなぁ。。。』

って感じです。

多分、よく考えたら、、、、いやたぶんそんなに考えなくても、私は不妊治療の経験を経た人間。

今現在まさに不妊治療をされている人から見れば

『終わったやつがうだうだうるさいことを言うな』

ということを思う方もいるのかもしれませんが、少なくとも、PESAという無精子症の手術を受け、妻には排卵誘発の自己注射、そして採卵、顕微授精を受けてもらいようやく妊娠、出産をしています。

そして、どうしても私自身が感じた後悔からこんなブログをやっているようなやつです。なんというか、不妊治療というものに対してはほんの少しでも悩みは今でも理解をしているつもりです。

そんな無精子症の私だから『実父の精子かぁ』という感想を持ち、そして『普通の人』から見ればそれは変な感想なんだな、と哀しく思うことが今日あり、すこし心が乱されたんです。

201601-60

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~Modest Life~

『普通の人』の気持ち悪いコメントに心が揺れる

このニュース自体が出て2、3日たった今日、偶然もう一度その記事を見ました。

そこで書かれていたコメントや感想は、

『実父の精子なんて気持ち悪い』

『どうしてそこまでして子供欲しいのか』

という感想。。。。

個人的な、あくまで個人的な感想でいうと、このコメントなどに対して、私自身は否定しません。

嘘偽りなく本音で書くと、自分も無精子症と診断された後、手術をして精子がなかった場合に、ドナーから提供を受けて人工授精、体外受精を行うか、それとも養子を考えるかという選択肢が、まさに現実に目の前にありました。

その時に、ふと『兄弟から提供を受けることは可能だろうか』と考えなかったといえば嘘になります。そこまでしても『血のつながった、我が子と思える子供が欲しい』という気持ちは正直言って、ありました。

ただ、それを『あまり理解できない』という他人の気持ちもわかります。『なぜそこまでして子供が欲しいのか』という意見も分かります。

あくまでそれぞれの個人の意見です。

それを否定するつもりはありません。

でも、私が最初に読んだ時の感想が『実父かぁ』。そして、世間一般だと思われるコメントの欄には『気持ち悪い』。

そこの間には、多分、決して埋めることの出来ない壁があるんだろうな。

と思わずにはいられませんでした。

201601-47

どうして、とか理屈じゃない

『子供が欲しい』

それが不妊治療を受ける人たち全員の願いです。

そしてそれは、

『私たち夫婦2人の子供が欲しい』

ということと同じだと思います。

わかります。

本当に、ちょっと胸が苦しいほどわかります。

。。。なんだろう、少し深夜だからかな?深夜書いているラブレター現象かな。書きたいことがごっちゃになってしまっている気がする。

えーーーっと、

正直、今日は記事の流れとか何も考えずに書き始めてしまったから、きちんと起承転結の何もかけていないけど、言いたい事だけ言わせてください。

それは

『他人がなんと言おうと、あなた(夫婦)が思って、悩んで、決めた結論が正しい』

と言いたいということ。

、、、、ええと、これを書きたくて今回の記事を書こうと思ったんです。

ここから、本当に飾る気もなく、書きたいように書かせていただくので、不快に思う方がいたら申し訳ないのですが、、、、。

*****心の声、開始*****

ちょっとさー。

無責任にね。他人は。

分かってるんだよ。実父がどうだとか、兄弟の精子がなんたら、とか。もっと言えば体外受精でも顕微授精でも、どうせTESEもMESAも、PESAだって、なんだって。

『不妊治療までしてどうして子供が欲しいの?

妊娠出産は自然にするのが一番じゃないか』

って意見。

うるさい。

本当に、うるさい。

こっちの心をかき乱さないで。

なんだろう。もう。数が多い意見が正しい、っていうのは間違ってる。

そもそも、間違いとか正解とか、ないはずで。

もちろん『絶対にしてはいけない』ということもある。それはわかる。

でも、これはそういうことだろうか。

『子供がかわいそう?』

そんなこと誰が決めるんだ。

本当に、血のつながった夫婦の子供の虐待とか、無関心とか、目も覆うようなニュースが多い。本当に多い。

その子たちは

『血がつながっているから』

という理由で幸せなのか?

そうじゃないと思う。

もちろん、お金とか、環境とか、あると思う。

でも、少なくとも血がつながっているから、幸せ。ということにはならないんだと思う。

実父の精子の提供を受けるという結論になるまでには、正直にいって本当に他人にはわからない、そして分かるはずのない葛藤だったり、精神的な痛みだったりが思いっきりあるはずで。

それを

『ありあえないわー』

の一言で片づけられることにすごくショックというか、なんというか。

ちょっとね、へこんだのよ。

でも、そっちも分かるよ。絶対に経験することのないことに、想像を働かせて、他人の身になって考えてみろ!!って言ったところで、それは無理だろうから。

だから、どっちが言ってることも分かる。

だからこそ、その『当事者』には、ぶれないで、揺れないで、自分の決めた結論に責任をもって、自信を持ってほしいと思う。

正解が無い、なら、自分の決めたことが正解だと自信を持ってほしい。

迷ってもいいから、悩んでもいいから、少なくとも、

『他人の目を気にして』

結論に悩んだり、悲しんだりしないでほしい。

だって、『悩んでいる』ことで生まれた子は、『いていいか悩んだ子』になるわけで、それこそが一番悲しいことではないかな、と思う。

『子供がかわいそう』

というのは、

『望んでいない子供』

が一番かわいそうなだけで、そこのいる子供は、そして、いてくれる子供は、ぜんぜん、なんにも悪いはずが無くて、悩む意味なんてなくて。

だから、親である私たちが決めたなら、自信を持ってほしい

『私たちが、どうしても君に会いたかった』

それを全身全霊で、一生かけて伝えていくこと、が、もう別にぜんぜん責任もないなんな関係もない他人からの意見にぶれる必要すらない重要なことなんじゃないかな、と思う。

あぁ、突然長文書いたと思ったら、相変わらずの意味不明な記事だな。

まあいいや。

せっかくこの前

『不妊治療ブログ』を頑張ろう!って捕らわれすぎてたかも

なんて記事を書いたところだ。

せっかくのブログ。

思ったこと、考えたこと、そして不妊治療に対して『こんな考えのやつもいるんだな』って、それを頑張らずに書いていくことも、一つの不妊治療ブログの役割だと思うから。

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コメント

  1. 一児の母 より:

    お久しぶりです。
    このニュースについてひなたさんなら触れてくださるだろうと思い、やって来ました。
    私もひなたさんと全く同じように結構なダメージを受けました。。
    夫のTESEが失敗に終わってたら、ひょっとすると私たち夫婦もAIDという方法を選択肢の一つとして考えていたかもしれないので他人事とは到底思えなくて。

    もしTESEがダメだったらその後の選択肢はどんなものになるのかと沢山検索した時期に、いろんなブログも拝見する中でAID、さらには親族間AIDという道を選ばれている夫婦が実は少なくないと知りました。
    なのであのニュース自体には驚きはなかったのですが、ニュースに対するヤフコメの反応の方に凹みました。。
    世間一般の不妊とは無縁の人たちからすれば考えられないというのが多数意見だろうなとは思って開きましたが・・・思っていた以上に「気持ち悪い」だの何だの軽々しい批判ばかりで、私はAIDを受けた当事者ではないけれどなんかすごくダメージを受けました。

    物事なんでもそうですが、いざ当事者になってみないとその苦しみや心情は理解できないものです。
    私だって親族間AIDを受けて授かったわけではないので苦しみや気持ちを理解できているなんて思いません。
    でも、その選択をするまでにどんな背景があったのか、きっと毎日毎日悩み苦しんだ末に決めた道だったのだろうなということは容易に想像できます。
    そんな容易な想像すらすることを放棄して「気持ち悪い」と一言で切り捨てる。。しかも大多数の意見がそんなで。
    自分には無関係(だと信じている)な事にはその立場に立って想像しようとすらしないんだなと、それが1番哀しかったです。

    あと「私なら諦めて2人の生活を選ぶ」とのコメントも多かったですね。
    私もまだ独身の頃は「子供がいなければいないでいい。不妊治療に通ってまで欲しいとは思わない。」と思ってました。
    不妊治療に通い始めてからも無精子症が発覚するまでは「体外や顕微までして子供をつくるのは親のエゴなのでは?そこまでする必要あるのかな?」って迷ってました。
    でもそんな迷い、無精子症とわかって授かれる方法はTESE+顕微だけとなったら簡単に吹っ飛びましたけどね。
    方法があるならそれに賭けたいと思うのは当然の事だと思うんです。
    だから「もし私ならー」なんて事前に答えを用意してるつもりかもしれないけど、もしいざ本当に当事者となったらそんなのいとも簡単に吹っ飛ぶんだから無駄だよ、ってそんな方々に言って差し上げたいですね。

    • ひなた より:

      >一児の母さん
      お久しぶりです!(*´▽`*)返事遅れてごめんなさい。
      ようやく一段落、、、

      そして、この記事を書くのバレてたww
      なんでしょうね、今回のヤフコメは、こう、、、もうちょっと他に感想があると思ったんですが、少しも理解のあるコメントが無かったのがこたえたような気がします。

      私個人としては、
      『もう少し世間にも不妊治療についての理解が広まっているのかも』なんて勝手に期待していたところに『理解しようともしないコメント』を見せつけられたことで少し悲しくなりましたね。
      『いざ当事者になったら---』これって、やっぱり難しいですよね。。。ほんと。

      今回のヤフコメ含めた記事は、なんか自分の中のモヤモヤを吐き出さずにはいられずに記事を書いてしまった感じです。なんとなくですが、一児の母さんにコメント頂けたのも同じ感じかな?と。
      『同じ意見』でも『違う意見』でも良いんですけど、『気持ち悪い』と切り捨てるだけでは無くて、ほんとうに色々な意見はあるんだよ。って伝えたかったというか。。。
      本当に、正解なんて無いんだから。

      まー、不妊治療含めてこういうハナシって普通の生活の中で口に出して気軽に話せるハナシでは無いですし、モヤッとした時にもちろんこのブログでも子宝ねっとでもジネコでも、吐き出す場所を作っておくのも大事なのかもしれないなー、とも思います。

      いつでもまた気軽にお越しくださいませ~(^_^)/~

      • 一児の母 より:

        そーなんですよ、おっしゃるとおり!
        このモヤモヤ感を吐き出せる口に出せる場所がなくって。
        AIDという選択肢を選ぶの?選ばないの?っていう選択を迫られる一歩手前までいった者としては今回の世間の反応はスルーできませんでした。
        このテーマについてもちろん夫婦間では話題にしましたが、他の人とは話題に出せないなと感じています。
        普通の不妊治療(って、いうのも変ですが)してる人とでも無理かも。無精子の人とでないと分かりあえる気がしません。
        でも同じように無精子症と診断された経験がある人がリアルでは周りにはいません。
        もしかしたら案外身近にいるかもしれません。
        ですが「オープンにしてる人」がいないんですよね…。それは私たち夫婦も同じなんですが。
        (ちなみに夫本人は場合によってはカミングアウトする用意はあるらしいですが、会話の中でそこまで踏み込んだ不妊の話題になることがないらしいです。)

        不妊治療してることは少しずつオープンにできる世の中になってきていますよね。
        でもそれが男性不妊となると…違いますね。
        女性の不妊以上に深刻なケースがあるからでしょうか。現在の医療ではお手上げ、ってこれ以上ない深刻度ですし。
        男性のプライドがーってのも大きいのかな。

        またウダウダ書きましたが、リアルでは吐き出せないモヤモヤが発生したらまたお邪魔しますのでこのサイトはこれからもそんな場であってほしいです!(笑)

  2. ハナタロウ より:

    こんにちは、ひなたさん。記事とコメント、私も読みましたよ~。私は世間の声に「そりゃそうだよなあ」と思ってしまいました。一度はAIDを検討したのに・・・私はやはり、何があっても子どもが生まれればいいというよりも、そのいびつさのほうが気になってしまって諦めました。

    不妊治療の中でも「第三者の介在する生殖医療」は少し区別して考える必要があると思います。生まれてくる子は遺伝上は両親の遺伝子を受け継いでいるのではないからです。当然、遺伝子の構成は異なり、遺伝病の発生リスクは両親の遺伝子を受け継いで生まれる子とは違います。

    AIDにおいて真実告知が推奨されているのは、上記の遺伝リスクも含めて子どもが将来事実を知って苦しむことがないように、という見方からで、それは血縁のAIDであっても同じでしょう。
    その点が両親の遺伝子を受け継ぐ場合とは区別して考えるべきところで、同時に第三者が介在する生殖医療においての一番の問題点です。

    授かったとして、告知を実際に行う人がどのくらいいるのか? 言わなきゃいいで過ごして、告知せずに親が死んだとしたら、その後事実を知った子どもはどうなるのか?
    何でもする、で突き進んだ結果、そのような未来が待っているとしたら、それは間違いなく「生まれた子どもがかわいそう」ではないでしょうか。
    ニュース記事のコメント欄はAIFの印象程度ですが、このことに踏み込む人はほぼいない、という別の問題も隠れています。

    子どもの人生に第三者が絡んでくる場合には、やはりそれをきちんと話すのが親として果たすべき務めであると思います。子どもにはこの事実は乗り越えられないとあきらめるより、いつか乗り越えられると信じて(この家族の形を選んだ張本人である)親が寄り添っていく方が建設的ではないでしょうか。これは、養子を選んだ我が家も同じことですが・・・

    どういう選択でもそれは家族の選択ですし、家族ではない者がその是非を当事者に突きつけられる権利はないでしょう。
    が、第三者が介在する生殖医療についてだけは、子どもにも事実を伝えて共に向き合う覚悟が必要であると思います。今後ますます増えていくAIDで生まれた子供たちのために、誰もが言っていいことだし、行動の是非よりもそこに隠れる問題に焦点があたるような世の中になってほしいです。

    あまりまとまりがなく、すみません(汗)

    • ひなた より:

      >ハナタロウさん
      こちらもまた、お久しぶりです!(*´▽`*)
      『まとまりがなく』?? いえいえ、何をおっしゃりますか!私の今回の記事のグタグタ感は負けませんww

      正直、もし私自身『精子が見つからなかった』場合はどういう選択肢を取ったのか、言いきることは出来ません。

      また、一般的にAIDやAIFのリスクなんて頭の片隅にもよぎらないでしょうから、今回のヤフコメの『気持ち悪い』についても心がモヤモヤしたとは言え、理解は出来ます。あくまで他人事ですもんね、ヤフコメは。

      個人的に『不妊治療ブログ』なんてやっている限りは、、、、こう、、、『色々な意見がある』を伝えられて、何かのきっかけになれば良いな、というのが本音なところで。

      なんやら色々書きますけど、不妊治療の目的・結果=子供、のはずですから、おっしゃる通り『望んで産んだ子供が不幸になる』というゆがんだ形になる可能性がある治療やその治療によるリスクについてもっと一般に広まればいいんですが。

      、、、でも日本って、そういう『秘め事』というか『他人と違うこと』を広める風土や土壌がありませんよね。そもそもここから変わらないと、、、。先は遠いなぁorz

      それでは、また~(^_^)/~

  3. 無名 より:

    そもそも日本では夫は他人からの精子提供OKで妻は他人からの卵子提供NGとか代理母NGって意味がわからない
    倫理的にNGというならどれも禁止されるべきなのに
    どれもOKにして養子制度も見直して色々な選択が出来るようにしないと現在の主流の治療しても3割が不妊の世の中どうにもならない

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