染色体異常による男性不妊
Modest Life管理人のひなたです。
さて、今回はクラインフェルター症候群という染色体の異常について考えてみようと思います。ちょっと専門的な話ですね。
実はこの検査、男性不妊の人たちに全員するわけではなく、私のように無精子症であったり、乏精子症のときに勧められる検査になります。
しかも、この検査は保険適用外になるので数万円の自費診療になってしまい、少しお高い検査になってしまうのがイタかったですね。
また、クラインフェルター症候群は約1000人に一人の確立で発生するといわれており、そこまで特別な症状というわけではありません。
それでは何なのか見ていきたいと思います。
染色体異常って?
さて、私たちの染色体は44本の常染色体と2本の性染色体の合わせた総数46本で構成されています。そして、テレビなどで染色体や遺伝子とか話していると良く聞く単語で『XとかY』などあるのですが、これは性染色体のことです。
この『XとY』の性染色体は正常の男だとXYで構成されるのですが、クラインフェルター症候群の場合はX染色体が1本多くなってしまうことが分かっています。
つまり、通常男性は
46のXY
であるのに対し、クラインフェルター症候群の場合は
47のXXY
となってしまうのです。
この場合、男性不妊では精巣が小さく縮んでしまうなど見た目にも分かってしまうこともあるようです。
~Modest Life~
クラインフェルター症候群の不妊治療
全てがそうなるとは限りませんが、クラインフェルター症候群などの染色体異常は男性不妊の原因の一つとなり得るため、TESEやMESA/PESA手術などによる精子回収や体外受精及び顕微授精(特定不妊治療)など治療方針を立てる一つの材料になります。
ただし、染色体異常はいくつかのタイプに分かれるため、Gバンド法やAZFなどの検査を実施することにより原因を突き止めていくことが大事です。
男児の場合は遺伝リスクも
最後に知りたくない情報も少し書かなければなりません。
染色体異常ということは、遺伝のリスクがあるということです。
例えば
非閉塞性の無精子症である場合も、最新の医療によって精子を回収し顕微授精によって妊娠に至ることが可能になってきました。
しかし、AZF遺伝子のC領域が欠損している場合で、子供が『男児だった場合』に遺伝する可能性が高いといえるのです。
体外授精・顕微授精など医療が高度になってきていますが、結局は夫婦2人で状況を理解し納得しながら勧めていくことが何よりも大事なことであると思います。