自治体による少子化対策として初の補助金
Modest Life管理人のひなたです。
少子化や晩婚化の対策への興味深いニュースが記事になってました。
それは、
『千葉県浦安市が全国初の公費助成による卵子凍結を承認した』
ということです。
実はこれ、世間一般ではそれほど大きいニュースになってないように思えますが、思っているよりも大きな一歩だと思います。
病気や不妊治療による理由はもちろん、健康な女性でもその時点のキャリアや生活を優先したうえで、将来的に子供が欲しいと願う方の選択肢の一つとして有効になるでしょうから。
先日、大阪の健康な44歳の女性が卵子凍結をして出産に至ったというニュースを記事にしましたが、この浦安市の場合で考えると費用面でかなり助かることは間違いないですね。
関連記事 健康な44歳の女性が凍結卵子と体外受精で出産したことを考える
浦安市はもともと独自の助成金を実施
市のホームページなどを見ると、もともと浦安は不妊治療に対する助成が手厚く、県だけではなく市独自の助成を行っていました。
それは、千葉県が行っている助成金に加えて、
- 治療方法がA・B・D・Eの場合は上限10万円、
C・Fの場合は上限5万円の助成 - 男性不妊検査についても上限1万円を限度に助成
ということですね。
特に『男性不妊の検査』への助成がある、っていうのは初めて見ました。
こういう自治体もあるんですね。
これだけみても、浦安市は国が助成金増額などを行う前から、少子化対策に重きをおいた活動を行っている自治体であることが分かり、羨ましく思います。
~Modest Life~
あくまで研究の一環
さて、今回の浦安市の卵子凍結についてです。
私も含めてですが、こちらについてまず勘違いしてはいけないのが、今回の浦安市による助成はあくまで、
『卵子・卵巣凍結保存技術を活用した不妊治療研究』
の一環であるということですよね。
つまり、正式な
『卵子凍結への補助金や助成金ということでは無い』
わけです。
『あくまで不妊治療研究の一環で存在するものだ』ということを忘れると、健康や妊娠率、そして出産の先送りといった課題について軽視しているという印象を持ちかねないのかな、とも思います。
だからこそ、浦安市のホームページには『卵子凍結保存は研究として行われる』という説明文がきちんと書いてあるのだと、私は読み取りました。
卵子凍結の費用はいくら助成されるのか
浦安市ホームページやニュース記事もいくつか読みましたが、結局この卵子凍結に補助してくれる金額や、承認されるための条件は理解できなかったですね。
まぁ、ホームページに文章で書いて、その大変さや深刻さを説明できるほど簡単な治療ではないことは、妻が受けた採卵や顕微授精から重々承知しているので理解できます。
だからこそ、何度もセミナーを行って、身体的なリスクや副作用についてきちんと理解し納得した方だけが行うことになるんでしょう。
ただ、ざっくり読み取ると
『保険が適用されない計50~60万円の費用のうち、利用者の自己負担は外来での投薬や注射など10万円程度になる』
という記事から考えると、金銭面ではかなり負担の軽減になる政策であることに変わりはないと思います。
何が自分の人生で幸せか
ここからは、特に私個人の意見が強くなります。
今回の卵子凍結に対して公費である自治体から補助が出ることは
『何らかの事情で今妊娠することは出来ない』
という夫婦にとって重要なきっかけになるんじゃないかと思います。
たぶん、
そんなことの関係がないと思っている大多数のほとんどの人は
『なんでわざわざ卵子を凍結するなんてことをするんだ?』
と疑問に思うことでしょう。
ただそういう゛大多数の人たち゛も誰もが卵子の老化を迎えます。
今だけ切り取り、年齢が若いからといって妊娠や子供など人生にとって大きなライフイベントを深く考えないことは後々の後悔を産むかもしれません。
だからと言って『卵子凍結すべき』なんて極論を言うつもりもありません。
それは、当然1人1人で考え方は違うからです。
『何が自分の人生にとって幸せか』を自分で理解できる人が、納得できる人生を歩むことが出来る人なのかな、と思います。