漫画『不妊治療、やめました。』を読んだ感想レビュー

不妊治療の現実

Modest Life管理人のひなたです。

先日記事にした 

『不妊治療のやめどき』の本を読んだ感想レビュー 

に引き続き、

『不妊治療、やめました。~ふたり暮らしを決めた日~』

という不妊治療の漫画を読みました。

この作者である堀田あきお&かよご夫婦は、先日NHKの番組にご出演されていて、現在は2人で凄く幸せそうにお話しされていた印象が残っています。

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ただ、ご夫婦が出演されていたNHKのこの番組の中で小野文惠アナウンサーが涙声になり、声を震わせてしまう場面が、まだ強く印象に残っています。

実は、小野アナがそうなった場面というのは、この漫画の1ページを読んでいるときでした。

確かにテレビで見ているその1ページの内容はとても悲しく悔しいページだったのですが、私は正直、突然テレビの中のアナウンサーが涙声になってしまったことに対して、そこまで強く共感出来ませんでした。

『そんなに声を震わせなくても。。。』

テレビを見ながら、そんなことを思った記憶があります。

でも、、、、

この本を読んだ今ならわかります。

結構、後に引いてずっしりと心に「くる」作品です、これ。

そんな人の心を動かす作品のこの本について、感想とレビューを書いていきたいと思います。

他レビューと変わらず、なるべくネタバレ無し感想を書いていきますので、心配せず読んで下さい。

201603-12

不妊治療の辛さ、苦しさ、悲しさ、

この漫画、読みながら最初のころに思ったことを。

えぇと、

『アキオさん、そんなキャラ!?』 

です。。。。

・・・いや、ごめんなさい。

NHKの番組でみた印象が強くて、私の中の印象とマンガの中のキャラクターとが思いきり違っていたもので、ちょっとびっくりしてしまってww

マンガの中のアキオさんは、結構強気で口も悪くて、そしてムチャクチャ良い人でした。

そして、妻のカヨさんも、不妊治療中でもそんなアキオさんと一緒に楽しく生活されていて、マンガの中の様子でも本当に良く伝わりました。

さて、、、、

私がこの本を読み終わった後の感想を率直に書くと。

『なんでこんなに、辛くて、苦しくて、悲しい不妊治療をしなければならないんだろう』

です。

いや、実際このご夫婦の『結論』として、ご夫婦2人で生きていくことを決めているし、そして、テレビでも、マンガの中でも

『この2人は、無理なく幸せなんだろうなー』

と思えるご夫婦に感じられます。

ので、

『夫婦2人になってしまった結論』 が 『辛くて、苦しくて、悲しい』 のではありません。

改めて、

『不妊治療という行為そのもの』 が  『辛くて、苦しくて、悲しい』 と感じてしまったのです。

本当に、少しでも不妊治療に触れた人間からすると、

『思い出したくない、再体験したくない想い』

をズッシリと、そしてはっきりと伝えてくる。

なんか、そんな想いを感じる漫画でした。

201601-49

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~Modest Life~

不妊治療中の振り返り

・・・うーん。

ごめんなさい。この本って、自分にとっては

『あんまり何回も読みたくない』

本です。

なんか、、、こう、、、私にとっては、不妊治療中の苦い思いを振り返ってしまうような本で。

だから例えば、私に子供が出来なくて諦めていたとしても、その後に読むのはツライかもしれないし、逆に、不妊治療が上手くいって子供が出来た今、あのツラかった時期をマザマザと再体験させられるこの漫画は、結構きつかったりして。

無精子症の自分のせいで、卵管造営なんて意味不明な治療をさせられる妻。

無精子症の自分のせいで、自己注射を毎日毎日打っている妻。

無精子症の自分のせいで、全身麻酔をして採卵をする妻。。。。。

どれも私のせいで、すぐ隣で、目をつぶりたくなるような治療に耐えてくれた妻が頭をよぎります。

うーん。。。。。

小野アナが『あの場面』で涙声になった気持ちが、本当に良くわかる。。。

もういいじゃないか、、、と。

そして、カヨさんももちろんだけど、アキオさんも、、、同じようにツラかったよね。。。と。

201603-08

 誰にお勧めの本だろう。。。私としては。。。

はぁ。。。

だからこそ、私はこの本をお勧めできるのは、

『不妊治療に全く関係のない人』

です。

特に、既に子供がいて子育てがめんどくさいなーなんて思っている人、とか。子供が出来たばかりで、実際これからどうやって育てて行けばいいか悩んでいる人、とかに読んで欲しいかな、と。

だって、今そこにいる命は、本当に

『ただただ、いるだけで奇跡』

という運命に沿ってやってきてくれたことなんだから。

元気に生きて、小さな命がそばにいてくれるだけで良いじゃないか、と。

最初の方にも書きましたが、この本は目を背けずに、

『不妊治療のツラさ、苦しさ、悲しさ』

をしっかりと書き綴ったマンガです。

人は、体験したことや経験したことが無いことには無頓着だったり、無関心になってしまいます。

だって、例えば、『昨日まで風邪をひいていた人』が『今日風邪をひいた人』に共感できないことも、全然ある世の中ですからね。

『不妊治療』なんて、なおさらです。

『なんでわざわざ不妊治療までして、子供が欲しいのさ』

って言う人もいるかもしれません。

でも、

『こんな状況(←この漫画に書いてある状況)になって、こんなことをしても、自分の子供が欲しいんです。ちゃんと、何を考えて、何を感じて、何をしているのか、知って欲しい』

そんな時に、この漫画は少なからず読んだ人に、

『不妊治療の大変さと、その覚悟』

を伝えてくれるんじゃないかな、と。

大げさかもしれませんが、そんなことを感じた漫画でした。

興味がありましたら、ちょっと心を落ち着けて読んでみてはいかがでしょうか。

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